
起床後や就寝前はもとより毎食後に隅々までしっかりと歯磨きをしている事に加えて、歯間ブラシも使用しているのにも関わらず虫歯になってしまう方は珍しくありません。
一方、歯磨きをする頻度はそう多くなく歯間ブラシなども使用していないのに全ての歯が健康的で、これまでに歯科医にて治療を受けた経験が無いという方も居ます。
神澤光朗先生が考える口内ケア
入念に口内ケアをしていても見舞われてしまう方が居る一方で、意識的に口内ケアをしていなくても健康的な方に分かれる理由は、口内の細菌の有無が深く関わっています。
引き起こすきっかけになる細菌には複数の種類が存在しているのですが、最も良くない影響をもたらすものは生まれてから10ヶ月から36ヶ月の間で親から感染します。
➡️神澤光朗って最近テレビで見かけないけど、いま何の仕事してるの?
親の口内に多くの細菌が居た場合はより一層感染しやすく、同じタイミングで砂糖を多量に摂取するとますます歯の表面上に多くの細菌が定着しやすいです。
しかも、一度口内に多くの細菌が存在するようになると歯磨きでは数が減少させられないという特性があり、理由は細菌の表面上には突起物が螺旋状になって存在していて、歯の表面に食い込むように張り付くためです。
その後細菌が集まって集合体となりますが、集合体により表面上に生み出された膜の事をバイオフィルムと呼びます。
今日では90%もの人々が口内に虫歯が存在しているほど身近であり、一度でも再石灰化ができなくなってしまうと以後自然に元通りなる事は無いため、歯科医を受診して現状よりも症状が進んでしまわないようにする事が重要です。
正しいケアを行うには発症する条件に関して理解しておく
そのため、発症しないように予めケアを行い続ける事が欠かせないですが、正しいケアを行うには発症する条件に関して理解しておくようにしましょう。
虫歯というのは、表面上に付着したプラークに発症を促す細菌が住み着いた後、食材やお菓子などから得た糖分を栄養として用いて酸を出す事から始まり、出された酸は表面上にあるエナメル質を少しずつ溶かしていき溶かした部分に生じた穴が虫歯となります。
こうした仕組みと共に生まれつき発症しやすい歯の性質であったり、プラークを生み出しやすい成分が多く含まれている食べ物や飲み物を好んで口にする事も生じる条件です。
他にも食後から歯磨きをするまでに経過した時間や磨き方、唾液の量や質についても条件になるので、より発症させないようにするには条件を減らしていく事が大事です。
条件を減らす事は予防に直結するため、プラークは日々繰り返し行うブラッシングにて除去するように心がけ、セルフケアのみでは除去しきれない部分に関しては、歯科医院にて歯科医に取り除いてもらうようにしましょう。
虫歯の進行度合いについて
発症している歯における進行の様子についてはC1からC4という4つの段階で分類されますが、C1にも満たないものの虫歯になりかけている様子が見られる場合にはC0とされる事もあります。
C0は表面上が溶け出しているものの深さはとても浅い初期状態の事を指し、表面上の色が白色で濁って見えたり溝の部分が茶色になっている事もありますが、外見上では健康的な歯との違いが大きく見られません。
すぐに削るといった処置は行わずに再石灰化をしつつ経過観察をしていき、その後段階が高くなった時にはC1とされます。
C1はエナメル質に変化が生じる段階なので表面上に黒くて小さな穴が空きますが、取り分けて自覚症状が感じられる事はなく、専門医の診察によって発見される事例が多いです。
現状と今後の予想を思慮して経過観察または治療の選択が行われ、C1よりも症状が進行した時にはC2として扱われます。
C2は症状が象牙質の所まで進行しているので、冷たい食べ物や飲み物を口にした時には刺激を感じるようになり、ますます進行した時には熱い食べ物や飲み物を口にした時にも刺激を覚えます。
C3では神経まで進行していて炎症も同時に発症するため強い痛みを覚え、炎症を発症したまま放置すると最終的に神経が機能しなくなります。
酸が含まれている食べ物を口にする時はメリハリを付けて食べる
最終段階のC4では根本のみが残った状態になり、神経が機能しなくなっているのでこれまで感じていた強い痛みなどは感じなくなるものの、先端に膿が溜まるようになりますし治療で改善させるのが困難です。
虫歯は細菌が生み出した酸により表面が溶かされて穴が空き症状が進行していくという仕組みになっているので、食材に含まれている酸も口内では同様に歯を溶かすきっかけになってしまいます。
もちろん、酸は健康的な食生活をするために欠かせない栄養でもあるため口にしないで過ごす事は難しいので、酸が含まれている食べ物を口にする時はメリハリを付けて食べるように心がけましょう。
酸が多量に含まれている食べ物や糖分が多量に含まれている食べ物を長時間にわたって食べ続けると、常に口内に歯を溶かす成分が存在し続ける様子になるので、速やかに食べ終えるようにし食べ終えた後には水を飲んだりうがいをするとより一層発症が予防させられます。
最終更新日 2025年6月12日 by miyaza