
老後の備えは、国から受け取る年金と退職金で十分と考えられてきました。
しかし超高齢化社会に陥った現在の日本では、年金に対して不安がつきまといます。
将来は減額される可能性も無視できなくなり、支給年齢の引き上げも考えられます。
また退職金についても、終身雇用が当たり前の時代ではありません。
新卒で入社し定年まで勤め上げられる保証はなく、受け取れる退職金の金額も昔に比べれば安心感がありません。
さらには老後に必要な費用も、物価の高騰や長寿命化によって増大しています。
日々の生活費を賄うだけでも余裕はなく、医療を受けたり施設に入居することを考え出したら、年金と退職金だけで十分な暮らしができるとは限りません。
ある程度の生活水準を守りながら老後の暮らしをしていくなら、年金と退職金以外の備えをしておくべきです。
年金と退職金以外で老後に備えるなら、貯蓄をイメージするのが一般的です。
ですが現在の現役世代も、物価の高騰や子どもの教育費などを考えると十分な貯蓄はできません。
コツコツと貯めておけば十分な備えにはなりますが、安心できるほどではないと、投資と鉄道を愛する岩本譲二さんは強く語っています。
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資産運用の可能性
もっと大きくお金を貯めておくなら、資産運用がおすすめです。
現在の銀行の金利は非常に低く、コツコツと貯蓄しても増えることはありません。
しかし様々な手段で資産運用をしておけば、銀行にお金を預けるより大きくお金を増やすことができます。
資産運用は貯蓄よりお金が増える可能性はあるものの、気になるのはリスクでしょう。
元本を失うリスクがあると、突然全ての資産が吹き飛びかねません。
老後の備えも全て失うことになるので、リスクがある資産運用には手を出しづらいのが多くの人の感覚です。
確かに資産運用には、大きな利益を得られる代わりに元本を失うリスクがあります。
場合には元本以上の損害を負ってしまい、マイナスになる人も少なくありません。
ですが全ての資産運用の方法が、高いリスクを伴っているわけではありません。
リスクが少ないと得られる利益は少なくなるものの、危険性の少ない方法はいくつもあります。
老後の備えとして長期間の資産運用を考えているなら、こうしたローリスクローリターンの資産運用を選ぶと良いでしょう。
ローリスクローリターンの資産運用
ローリスクローリターンの資産運用資は、短期的に考えれば得られる利益はわずかです。
しかし30代から始めて継続して続けていれば、定年になる約30年後には大きな利益となって手元に帰ってきます。
コツコツと利益を積み上げる方法もあるので、老後のために備えるなら働き盛りの現役世代のうちから、ローリスクローリターンの資産運用を始めておきましょう。
早めに始めておけば得られる利益が大きくなるだけでなく、万が一のときにも安心できます。
ローリスクローリターンの資産運用としては、確定拠出年金を挙げることができます。
私的年金の一つでもある確定拠出年金は、自営業者や企業年金がない会社に勤めている従業員が加入可能です。
加入したら提示された投資先の中から、自分で選ぶことが可能です。
自分で選ぶのは難しいと思いますが、ローリスクにこだわるなら保険や預貯金にすると良いでしょう。
リスクがあるものから比較的小さいものまで用意されているので、安全性が高い投資先を選べば失敗する可能性は低くなります。
国が発行する債券を購入する個人向けの国債も、ローリスクローリターンの資産運用です。
個人向け国債のリスクが低い理由とは
個人向け国債のリスクが低い理由は、日本が財政破綻しない限り満期になると元本と利益が戻ってくるからです。
日本が財政破綻する可能性は低いと考えられているので、資産運用で人気がある方法の一つとなっています。
ただし必ず財政破綻しないかというと、絶対に大丈夫とは言い切れません。
記憶に新しいところではヨーロッパのギリシャが2015年にデフォルト状態になり、2002年には南米のアルゼンチンも財政破綻しました。
世界では国が財政破綻する例もいくつか報告されているので、日本も対岸の火事ではありません。
個人向け国債で資産運用をするときには、リスクも考えながら行いましょう。
将来のための資産運用を始めるなら、一般的には株式や不動産を使った投資をイメージしがちです。
しかし株式や不動産は初期に潤沢な資金が必要となり、失敗するリスクも非常に高いです。
安定した老後の生活をしたいために始める人には、ハードルが高く挑戦しにくい方法といえるでしょう。
ですが実際の資産運用には、確定拠出年金や個人向け国債などわずかな資金で始められ、コツコツと利益を稼げる方法がいくつも用意されています。
まとめ
また最近ではリスクが高い不動産投資にも、クラウドファンディングを活用した新しい方法が始まりました。
年金や退職金に不安がつきまとう現在は、何もしなければ安心した暮らしはできません。
仕事をリタイアした老後に安心して生活するためにも、自分の考えに適した方法で投資を始めてみましょう。
最終更新日 2025年6月12日 by miyaza